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くるみ(クルミ・胡桃)について

クルミの誕生と進化

クルミはいったいいつ頃地球上に誕生したのでしようか?

その謎を解くカギは化石にあります.

初期のクルミはオオバタクルミく化石種)と名付けられ、殻果が硬く厚い事が幸いして、そのままの形で化石として残り、世界各地で発見されています。

おかげで古代生物として有名な三葉虫やアンモナイト・恐竜・マンモス等と同じく、地質年代を示す「標準化石(示順化石)」に指定されているのです。

その大きさは最大で長さ7、5cmもあり溝がきわめて深く、新生代・鮮新世後期(300万年前)から更新世前期(110万年前)まで繁栄したのです。

そして110万年前にオオバタグルミの絶滅と入れ代わるように、現在のオニグルミのような小型で溝の浅いクルミが産出します。交替期の地層からはオオバタグルミとオニグルミの中間の大きさの化石が出てくるので、殻果は小型化し、濃が浅くなる方へ進化したと考えられます。

オオバタグルミは日本をはじめ、ヨーロッパやシベリア、アメリカの鮮新世、更新世地層から産出します.シベリアのヤクーツク地方ではマンモスの骨といっしよに発見されました。

日本では岩手県から長崎県まで広く産出していますが現在は生きていません。小型化したバタクルミが現在も生き残っているのは、北アメリカ東部だけで生きている化石と言えます。

日本で最初にオオバタグルミの化石を発見し、学会に発表したのは宮沢賢治です。岩手県花巻市を流れる北上川の川床の地層から見つけたもので今でも見つかります。

賢治はのちに童話「銀河鉄道の夜」で、主人企がプリオシーン(鮮新世)海岸でクルミの化石を見つける話を書いています。(賢治記念館には発見したクルミと発表文が展示されています) その後、化石研究家により日本各地で発見されるようになり、クルミの誕生と進化の過程は、地質年代を測定する重要な物差しの役目をはたす事になったのです。